飄々自適

ヤフーブログ 団塊世代の戯れ言-飄々自適 からの移管です。

関根哲二 追悼・・・

今月の13日 バッカスのkumichan からメールが入った
「関根さん 亡くなりました。 孤独死でした。 一週間くらい発見してもらえなかったようです。可哀想です。合掌。」
その後に、K原さんから茅ヶ崎に電話があった、関根さんの死亡の件だ。
私は母の新盆で茅ヶ崎の実家に来ていた。
 
私と同じ団塊の世代バッカスの常連だった。いつも文庫本片手に日本酒を飲んでいた。自称エロ小説家だった。私が女衒の哲と言うとよく怒った。晩年は懐も淋しく酒を飲むにも苦労していた様だ。何年か前に奥さんとも別れ子供は2人いるが別居、亀戸に新聞記者の兄が居ると言っていたが・・・あまり付き合いは無かったようだ。
 
「まだなにも・・・DNA鑑定しなきゃいけないの。それで一ヶ月もかかるんだって。」
 
「先程は電話で失礼・・・驚愕の極みです。言葉がありません。おのれ自身も心配になります。頑固で優しい人でした       ・・・合掌 」
 
警察の調べでは事件性は無いらしいが 熱中症かも。 クーラーは付いておらず、文庫本と缶ビールとウイスキーの空きビンが三方に山になっていたという。 所持金は70万円。 飲み代の付けはたぶんそれ以上。
 
孤独死熱中症 他人事では無い ・・・・
・・
 
 
 
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関根氏を送る会 が 後日 バッカスにて 友人葬 として 執り行われた。
 
 弔辞 (友人代表・友井久美子)
  
"くみさま"ってもう呼んでくれないんだね
あなたは突然逝ってしまった
口癖の"アバヨ"も言わないで


スニーカーのかかと踏んで ジーンズにブルーのチェックのシャツ
Mild Sevenと文庫本 歯の無い笑顔見せていた


春の花見 夏はどぜう 秋のバーベキュー 冬にはマラソン
次はもう来ないって言いながら
いつも早くに顔を出して手伝ってくれた
バッカスを本当に愛してくれていた


荒川マラソンのときは れいちゃんを心配して
"俺は介護犬"と言ってついて走ってた


自分のことを三枚舌って言うくらい
あなたは嘘つきだった
学歴詐称なんてしなくても みんなインテリだと思ってたのに
何を守りたかったの?


あなたはあたしが思うより
もっといっぱいのごめんなさいを抱えていたんだろうね


歯車はいつだって突然狂い出す
楽園のような時間は続かなかった


あなたはいつからか死神に取りつかれた
そして戦うことをやめて 取り込まれることを自分に許した


不況と猛暑があなたの命を奪った
それはあたし達の言い訳だろう
本当はゆるやかな自殺だよ
ゆっくり死に向かっているあなたをどうすることもできなかった


ごめんね
暑い暑い夏があなたをさらって
静かに土に帰ろうとしていたときも
あたし達はいつものように呑んで騒いでいたんだ


あたしはまだあなたの死とどう折り合いをつけ
どう理解すればいいのか分からない
"寿命"だと言った誰かの言葉を
信じてみようとしたけれど上手く行かない


あなたの来ない土曜日をいくつも過ごして
ようやく最近 もういなくなっちゃったんだなって
思えるようになったよ


死んだら天国へは行けないねって
お互いに笑い合ったっけ
でも今あなたが血の池地獄や針の山に
居るとは思えないんだ


あなたは良く言ってたよね
れいちゃんとあたしと三人で離れ小島で暮らそうって
好きな本と野菜の種を持って行こうって
"俺、一生懸命はたらくから。魚釣って来るから"って・・・


きっと行きたかった離れ小島みたいな極楽で
楽しく呑んでるよね
早くに亡くなった大親友と女の話でもしてるかな


関根さん
12年間たくさんのいい時間をありがとう


愛すべき大馬鹿野郎に乾杯
そして しばらく さよなら


2010.10.31            友井久美子
 
 
 
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その後・・・
 
 
戒名 (久美ちゃんコメント)
[ 路地裏 ]  
 
『風虚遊優酔孤酒哲児』

『酔酩院渡世書哲居士』

ヘンテコな戒名をふたつもらって関根さんは旅立ちました。
オモチャみたいなお葬式を大真面目にやったのはあたしが心の中で
けじめをつけたかったからかもね。
陰膳を終わらせて少しさみしくなりました。
 
                                     岡本さん(6年3組)のブログより